例年9月最初の土日に開かれているオニバスの観察会。今年は9/8(日)に開催されました。集合場所の黒門前には、早くからたくさんの参加者。
中掘の天然記念物指定地は残念ながら株が見られませんでしたが、金亀公園管理事務所前の試験地では、若葉小学校から移植した苗が大きく育ち、見事な花を咲かせているのを見ることができました。
【Webアルバムはこちらから】
今年は事務所前から離れた場所の2箇所に流れ着いた株が育って花を咲かせていました。今までは一時的に根付いたように見えても知らぬ間に消えていたのが、花がつくまで育ったのは初めてかもしれません。
事務所前では7株ほどが根付いて大きく育っています。一番大きい葉の直径をメジャーで図ったところ1.5mほどありました。
大きい株からは大人の親指ほどもある大きな花が葉を突き破って咲いていました。
観察中に空を見上げたメンバーが彦根城の山崎山道上空にタカ柱を発見!写真ではわかりにくいかもしれませんが、トビに混じってハチクマ、サシバ、ミサゴなどが上昇気流に乗ってどんどん上がって行くのが見えました。
毎年9月23日には佐和山山頂でタカの渡りの観察会をしており、昨年は数百羽の群れが見られたそうです。
今年も楽しみです。
事務所前で資料の写真や試験力採取したオニバスの葉や花を間近で見ながら説明を聞き、オニバスの生態について理解を深めることができました。
オニバス観察のあとは玄宮園へ移動して樹木の観察。池にはギンヤンマ、ウチワヤンマなど街中では見られないトンボがたくさん飛んでいます。
スイレンの仲間のコウホネも大きく育っていました。
昨年の観察会の時は、西日本に大きな被害をもたらした台風の通過直後で、彦根城の漆喰が剥がれ落ちたり、玄宮園の八景亭の屋根が損壊していたほか、園内の大きな樹木が何本も倒れていて惨憺たる状況でした。今でもよく見ると被害の名残があちこちに見られました。
桜場の石垣の上から天然記念物指定地を見るとオニバスはおろか、ハスもヒシも全く見られず見えるのはミシシッピアカミミガメ、コイ、カムルチーなどオニバスの天敵と言える生き物ばかり。
中掘一面が様々な植物で覆い尽くされていた10年ほど前に戻って欲しいものです。